フレシャスでは毎年、防災調査アンケートを実施しています。6回目となる今回の回答者は、3,360名。防災意識や実践方法、水の備えに関する調査結果について、防災収納インストラクターの松永りえさんにご意見をいただきました。
日本各地で起こった大規模災害により、防災意識が高まっています。元日に起きた能登半島地震で衝撃を受けて、防災の備えを始めた人は多いようです。生き延びるためにはまず、命を繋ぐものとして水と食料は不可欠。カセットコンロとガスボンベ、乾電池もあれば、最低限の食生活が可能です。あとは電気やガス、水道などのライフラインの代替品になるものとして、ポータブル電源と雨水や川の水から真水を作れる濾過装置も。最近は大雨や台風の水害も多いので、いざという時にすぐ避難できるように、政府や気象庁などの確かな情報を得られる防災アプリもダウンロードしておきましょう。
ローリングストック法の食料備蓄は、日常で食べているものを少し多めに購入して備えることがポイント。食料はお米やパスタ、レトルト食品、缶詰などの栄養価の高いものを約1週間分。非常食は緊急用として1〜2日分を備えておくと良いですね。飲料水は仮に20L用意していても、大人ひとり当たり1日3L必要なので、4人家族だと2日ももたない量です。4人で1週間分なら84L必要ということになります。
日常生活で使うものを賞味期限の古いものから消費して買い足していくローリングストック法は、キッチンなどの身近な場所に備蓄品をまとめて収納しておく傾向があるようです。でもたとえば家が傾いて、備蓄品のある部屋のドアが開かなくなったり、食料も水もない寝室に閉じ込められてしまうような事態もあるので、対策を。ローリングストック法の備蓄品だけではなく、ある程度の水と食料を家の中のどこで被災してもすぐ使えるように、各部屋に分散収納することがおすすめです。収納スペースを確保するためには不要品の整理と片付けが必要ですが、難しい場合はベッド下やクローゼットなどのデッドスペースを活かして十分な備蓄をしましょう。
災害時に一番困るのが、断水です。被災時に断水が起こると、毎日水に翻弄されることに。家族のために調理やご飯を炊くための水を何とかして手に入れなければと、日々追い詰められる精神状態が長く続くのは避けたいものです。体だけじゃない、災害時の恐怖や不安から逃れるためにも、水は本当に大事。毎月定期的に安全な飲み水が届くウォーターサーバーは、万が一の時こそ大きな安心に繋がります。フレシャスを使っていれば、1箱分をついでに買い足すと思えば難しくないはず。家族に十分な量の備蓄をおすすめします。
教えてくれた人
防災収納インストラクター
松永りえさん
診療放射線技師として病院に勤務した後に整理収納コンサルタントとして独立。熊本地震の被災後はSNSでの広まりを手始めに「防災収納」を提唱。整理収納コンサルタント、防災士、防災共育管理士などの資格を数多く取得し、講演やセミナー、メディア出演や執筆でも幅広く活動している。
Edit & text:Hisako Iijima / Illustration:Tokuhiro Kanoh