ヒトの体は本来、汗をかくことで熱を外へ逃がし、体温を調節する機能を備えています。ところが環境や体の状態、水分補給ができない状況など、何らかの要因によって体温調節機能のバランスが崩れると、体に熱がたまってしまうことに。これが熱中症です。症状はめまいや立ちくらみから、頭痛や吐き気、重症だと手足のひきつけや意識障害など命の危険が生じるものまで……。「自分は大丈夫」と過信せず、日頃から予防を心がけたいものです。高温多湿や強い日差しといった環境リスクが高まる夏、熱中症予防に必須なのが水分補給です。汗で失われた水分を補い、体がきちんと汗をかける状態にしておきましょう。「こまめに、少しずつ、喉の渇きを感じる前に」飲むのがコツ。お茶やコーヒーは、含まれるカフェインに利尿作用があるので飲みすぎに注意して。アルコールもNGです。日中だけでなく、水分が不足しがちな起床時や入浴前後も忘れずに。家でフレシャスを活用しつつ、外出時にはマイボトルを携帯するのがおすすめです。たくさん汗をかいた時は塩飴などで塩分も補給すること。屋外では帽子で日差しを防ぐ、日陰を利用するなど暑さを避ける工夫も大切です。できれば暑い時間帯の外出を避け、無理せずに適度な休息を取りましょう。

高齢者は暑さを感知するセンサーや体温調節機能が鈍りがち。幼児は体機能が未熟なのに加え、体が地表に近く高い気温にさらされる危険が。いずれも周囲が気にかけ、適切にケアすることが不可欠です。